傷んだベルトを自分で直してみよう

こんにちは

気が付けばもう今年(2014年)も残り1か月を切ってしまいました
おかげさまでオークション・オーダー製作ともに手帳カバーを中心に
フル稼働で製作しています

今日はちょっと気分転換
RCWの最年少のお客様(笑)からの依頼です
「ベルトがボロボロになったから直して・・・」
b0307766_21561937.jpg
・・・うん。
確かにボロボロです
ここまで使ってもらえたらベルトも本望でしょう
革でベルトを直してあげましょう

おそらく子供服のズボンに付属の物で、
素材は合成皮革です
合成皮革のベルトは軽くて柔らかいのですが
このように糸がチリチリと出てくるのが難点です
仕方がないですね

で、依頼主(娘ちゃん)に皮革をご提案
こちらの<1411ライトブルー>を見てもらいました
好みは大体わかっていたのですが、
一目見て気に入ってもらえたようです

では今日はこの皮革を使ってベルトを直してみましょう


■STEP1 カット■
まずは皮革をカットしましょう
今回は金具はそのまま流用するので
元のベルトと同じ寸法に切り出します
b0307766_21562058.jpg
b0307766_21561557.jpg
カットに使うのは「オルファ 別たちです
厚手の革もさくっと切れて直線カットはお手のものです

直線カットの際には「シンワ アル助」を併用します
アル助はアルミのスケール(笑)・・・ダジャレネーミングですね

カッターの刃を定規に当てて直線をカットするのは案外と難しいです
定規にカッターを強く当てすぎると、定規を切ってしまったりカッターが刃こぼれしたりします
かと言って定規に当てる力が弱いと、硬くて厚い皮革に負けて脱線してしまいます

色々試してみましたが
 オルファカッター:ステンレス
 アル助:アルミ
の組み合わせが定規を削りにくく、カッターの刃も長持ちします



カッターで欲しい幅にカットしたら、先端を丸くしましょう
15mm幅のベルトに合わせて、円テンプレートで下書きします
b0307766_21561680.jpg
大きな丸を切るときは『コンパスカッター』が便利ですが
このくらい小さな円は手作業で切ります


まずは45度でカットします
正6角形の半分になりました
b0307766_21561778.jpg
まだカクカクですね・・・
4か所の角を落としましょう
製12角形の半円です
b0307766_21561826.jpg
写真ではだいぶ目立たなくなりましたが
手で触るとカクカクがわかります

b0307766_21561872.jpg
角をもう一回落とします
理屈の上では正24角形になりますが
「ちょっとぼこぼこした半円」という感じまで来ました


仕上げに紙やすりで丸くします
b0307766_22294117.jpg
かなりきれいな半円になりました
ちなみに紙やすりは「タミヤ サンドペーパー P240番」または180番を使うことが多いです
他の紙やすりや棒やすりも使いますが、
このタミヤのサンドペーパーはやすり側の研磨材がぽろぽろ落ちなくて使いやすいです
耐水ペーパーですが濡らさずに使っています


ベルトの長さも調整しておきましょう
とくに長さは変更しないので、従来と同じ長さにカットしました
b0307766_22294279.jpg

■STEP2 ステッチ■
この革は表面に比較的厚手の塗膜があるコンビヌメです
厚さは1.6mmでベルトにはやや薄いです
(女性用や子供用には柔らかくてちょうど良いくらいかもしれません)

このままではちょっと頼りないのでステッチで補強しましょう
今回使うのは
b0307766_22294315.jpg
こちらのシルバーの糸です
両端から2.5mmにステッチを入れます
b0307766_22294466.jpg
綺麗にできました
さすがにこれはミシン縫いじゃないとかなりきついですね
手前の小さなパーツはベルトを通すフープです



■STEP3 磨く■
さて、磨きましょう!
今回の皮革は裏面(床面)の起毛のきめが整っています
このままでも手触りも良く色も良いのでそのままにしましょう

ですが、カットした端(コバ)は繊維がほつれ易いので
磨いて処理しておきましょう
トコノール」を薄塗りして磨きます

ベルトフープは擦れる部分なので
裏面全体を処理しておきます
b0307766_22294543.jpg
今回は革以外も磨きますよ!


ベルトの金具部分です
b0307766_22540554.jpg
写真ではわかりにくいですが、ベルトや手で触る部分はピカピカで
それ以外は全体に曇っています
せっかく分解したのできれいにしておきたいですね

金属用の研磨材も無数にありますが
私が愛用するのは「ソフト99 液体コンパウンド
b0307766_22540629.jpg
粒度の異なるものが何種類かあると便利ですが
今回は傷消しではないのでもっとも細かい#9800でOKです

・・・話は逸れますが
私は「磨く」のが好きなのでコンパウンドの類は常備しています
金属製品はもちろん家電製品や自動車のボディも磨きますよ
新品以上の光沢に仕上げてうっとり・・・


で、磨いたのがこちら
b0307766_23031900.jpg
ん~!?
写真で伝えるのは難しいですね
トロッとした光沢に仕上がりました


■STEP4 穴あけ■
まずは金具を取り付ける部分の穴を空けます
既存のベルトの穴をそのまま真似しましょう

長穴が空いていますね・・・
両端に目打ちをします
b0307766_22540794.jpg
次にポンチで穴を2か所空けます
b0307766_22540352.jpg
二つの丸穴を直線カットでつないだら完成
b0307766_22540355.jpg


長さを調節する穴はポンチで5か所打ち抜きます
良く使う穴が中心になるように穴を配置すると見た目が美しいです
b0307766_23104993.jpg

■STEP5 仕上げ■
ここまでで各パーツが出来上がりました
これらを縫い合わせて完成させましょう

ベルトフープのパーツを輪にします
b0307766_22540478.jpg
従来はフープは一か所でしたが、
通したベルトがぶらぶらしないようにもう一か所追加しました


ベルトの端に金具を通して縫い合わせます
b0307766_22540476.jpg
b0307766_22540515.jpg
Gパン向けのベルトの場合は
簡単に革の長さを調節できるように金具がワンタッチで脱着できるものもあります


■STEP6 完成!■
イイ感じに仕上がりました
娘ちゃんの好みのライトブルーです
b0307766_23104983.jpg


ベルトは比較的かんたんにできるレザークラフトですね
今回の様に革から切り出そうと思うと、大面積の皮革が必要になりますが
『ベルト用の長細い革』もコチラなどの通販でも購入可能です
これなら意外と難しい直線カットも不要です

ぜひ挑戦してみてください

ではまた!
 


by rcw52 | 2014-12-03 23:33 | オーダー作品紹介


<< オーダー製作事例 (手帳カバー... 人気の皮革にバリエーション追加 >>